Before (改善前)

板厚が6.0ミリ以上の中厚や厚板の板材へレーザー加工機にて穴加工を行う場合、板厚以下の穴加工(例えばt=6.0に対してφ4.0の穴加工)では穴の精度が安定しない傾向があります。表から見るときれいに穴が空いているように見えますが、裏面から見ると穴が溶けて広がったようになってしまいます。特に、板厚が厚くなればなるほどこの傾向が強くなってしまい、組み立てを行う際に支障が発生することとなります。

V

After (改善後)

6.0ミリ以上の中厚・厚板の板材へのレーザー加工による穴あけを行う場合、①ピアッシング+機械加工 または ②板厚と同じもしくは板厚以上の穴径にすることで穴加工精度を安定させることができます。しかし、①の場合は穴加工の精度は安定しますが、2工程が必要になるのでコストアップになりがちです。一方、②は1工程のままなのでコストアップもありません。

POINT(要約)

中厚・厚板の板金加工、製缶加工の場合、組み立てに使用されることも多くあり、穴加工の精度が重視されることが多くあります。しかし、上記のように板厚が厚くなれば加工に支障が発生することもあるので、設計段階においてその特長を押さえておくことが重要となります。